地域や中小企業に眠る魅力的な商品を、市場に届けるサポートまで行う「売れる仕組み創造室」とは?

NHでは、地方や中小企業の商品開発や改良、販路拡大を行う「売れる仕組み創造室」を2022年1月より発足しました。 日本には品質の高いものづくりを行う地方・中小企業が数多くある一方、知見や人材、事業資金の不足などによって、まだ世の中の人に知られてないものが多く存在します。 「売れる仕組み創造室」では、そのような、現状は光が当たっていない魅力の詰まった製品を最適な形で市場に届けるサポートを行っています。 これまで様々な自治体や中小企業から相談をいただき、現在進行中のプロジェクトは20件以上にもなる「売れる仕組み創造室」。今回はその立上げの背景や事例についてお伝えしていきます。 コアメンバーは電通時代は営業として地域のサポートをすることも多かったという金井さん、菊地さん、大山さん。 「会社員時代にご相談いただく地方の仕事には、予算の関係などで受けることができない事業などもあり、モヤモヤすることがありました。個人事業主となった今は、フットワーク軽くヒアリングすることができ、そのようなニーズが特に地方に眠っていると感じています。また、NHというバーチャルなチームがあるので頼れる人も多いですね。」

萬商相談(よろずあきないそうだん)

金井 毅

金井 毅さんのプロフィール:
真摯な人がちゃんと儲け、本物がちゃんと残る未来へ。 萬(よろず)相談請負人は今日も西へ東へ。 素晴らしいもの・人・地域に出会いたい好奇心が原動力です。 縁を大切に商いをしています。


菊地哲哉

菊地哲哉さんのプロフィール:
1988年 電通入社。マーケティング局配属の後、営業部門で、トイレタリー、食品、自動車、アパレル、金融、流通、家電を担当。2005年からエンタテインメント事業局にて映画製作、コンテンツ開発の業務に従事。その後、事業共創局にて大手卸会社との連携による販促企画・新商品開発、地方自治体、地方メーカー向けに商品コンサルティングを行う。2021年に電通を退社、NewHorizonCollectiveに参加。


大山慶太

大山慶太さんのプロフィール:
オリンピック・パラリンピックビジネスを軸にしたスポーツマーケティングの中のパートナーサービスに強みがあります。並行して電通で20年培った営業職を掛け合わせることで、協賛アセットの有効活用について課題解決を目指します。

会社員時代には聴くことができなかった「地域住民からの生の声」

「サポートした事業者の方から実際に、売れました!と感謝の声をいただいたり、喜ぶ顔が直接見られるときには、手ごたえのある仕事をしていると感じることができます。そういった意味でも、自身が役に立ったという実感は、個人事業主である現在の方が得られているかもしれません。人のために役立っていることが実感でき、これまでやってきたことが間違いではなかったと思えます。」

重要なのは自分達でその地域の魅力を見つけ、ビジネスを自走すること

「ずっと自分が併走していくことは難しいですし、やはりその地域の商品の魅力を一番知っているのは、その地域に住む人たち。私たちは売れるための仕掛けを作り、私達がいなくてもビジネスとして自走していただくことを大切にしています。そのために、自治体とは事業者に一緒に訪問したり、商談一緒に行ってもらうことで実際に課題を肌で感じていただく。地域の方との対話や、ワークショップを実施したり、OJTで覚えていただくことを大切にしています。」 <売れる仕組み創造室の概念図>

宮城県名物のホヤを、台湾料理として食べやすい食材に

「売れる仕組み創造室」が関わったビジネスの1つに、宮城県が生産量トップを誇るホヤの海外販路開拓があります。 ホヤというと、なじみのない見た目に、食わず嫌いをしている方も多いのではないでしょうか? 筆者も数年前に、宮城県で一度食べたことがあります。ですが、食べ慣れない味で、以来口にしたことはありません…。しかも、売れ創のメンバーの皆さんも最初は苦手で、難しそうな案件だと思ったと言います。しかしホヤは「海のパイナップル」と称される海産物で、海のミネラル豊富な宮城県を代表する夏の珍味なのです。 このホヤは実は韓国が主要輸出先だったのですが、東日本大震災後から福島県や宮城県など8県産の水産物の輸入禁止を続けており、生産者は新たな活路を探しているという背景があります。 金井さんは電通時代に復興支援に関わっており、サポートしていた宮城県とお仕事が今も続いており、そこからお話につながりました。 先入観や、刺身というチャレンジしづらい食べ方で勧められる、ということが日本人のなかにホヤを苦手とする人が多い理由の1つかもしれません。 このような中で先入観を持たない台湾のシェフに相談したところ、特にキムチに入れる食材として相性が良さそうというアイデアが。台湾のシェフを日本に招き、試食会を開いてホヤを使った様々な料理を作ってもらってもらいました。それらを料理の有識者に食べていただいたところ、とても好評だったのです。 テレビや、地元の河北新報社さんなど宮城県内でよく読まれているメディア、ヤフーニュースでも取り上げられホヤの魅力を感じてもらうための大成功の結果に。 <試食会は『日台料理人対決』という、メディアの目を引くカタチに仕立てました>

<最近Z世代からも人気なダージーパイにしてもとても美味しいとのこと!>

<新しい取り組みに、多くの地元メディアにも集まっていただきました。>

<評価している様子>

<メンバーの(左から)大山さん、菊地さん、金井さん。>

実際に来年には、ホヤを台湾に輸出したいという展望も。様々なネットワークを駆使し地域の魅力を発信していく取り組みに、今後もご期待ください! NH「売れる仕組み創造室」お問合せ先 uresou@newhorizoncollective.com