
2025.04.08
【開催内容】 ・日 時:2月25日(水)8:30~9:30 ・テーマ:『俳人で コーチ・キャリコン・手相見で バーのマスター推しの百冊』 ・話し手:田村 史生さん(2期生) ・紹介された本:
【なぜ、推しの100冊なのか?】 パナソニックに勤めていた時に、「読書部(Teams上で約200名が参加していたコミュニティ)」にて、隔週金曜日、直木賞や本屋大賞など話題の本を中心に、過去に読んだ好きな本やレア本も含めて、2年半で64冊の本を紹介しました。 今回、LSP読書会のテーマを、自分のアイデンティティを五七調で表現したいと思って考えた際、最後の七文字をつい「推しの百冊」としてしまったため、新たに選んだ36冊を追加して合計100冊の本を紹介することになりました。 【本は人生になくてはならない存在】 手元に本がないと落ち着かないほどの活字中毒で、自分が大変だった時、本を読むことで救われたり、勇気づけられたりしました。 キャリア形成の中でも本が一助となったり、アイデアを考えている時にも無意識に本の一節を反芻していたり、会社を退職する際も本が後押ししてくれたり、本は自分の人生になくてはならない存在だと思っています。 【100冊から激推しの3冊】 ●『空飛ぶ馬』北村薫著~自分が本を読む理由を教えてくれた本 数ある好きな小説の中から、ひとつだけと言われたら、この本を選びます。 北村薫のデビュー作にして、日常生活に潜む不可思議な謎を解く「円紫さんと私」シリーズの第1作。 「小説が書かれ読まれるのは、人生がただ一度であることへの抗議だと思います。(『空飛ぶ馬』のあとがきから引用)」という著者の言葉に、まさに本を読み続ける理由を教えられました。 ●『あなた 河野裕子歌集』永田和宏・永田淳・永田紅編集~言葉の力に心を揺さぶられた本 「手を伸ばしあなたとあなたに触れたきも息が足りないこの世の息が(『あなた』より引用 )」亡くなる前日まで歌を詠み続けた歌人河野裕子の生涯の歌集の中から、同じく歌人である夫・長男・長女が1500首を選び、エッセイも付したアンソロジーの決定版。 娘、妻、母、そして祖母として、一人の女性の人生が凝縮された、まさに言葉の力に圧倒される歌集です。 ●『ファンタスマゴリア』たむらしげる著~イラストの世界観にどっぷりハマった本 100冊の中で、子供向けの本も何冊か紹介していますが、最もレアなのが、その名も「架空社」から出版されたこの本。 絵本作家・イラストレーターたむらしげるが描く独特の世界観、特に前半の「PLANET」の章が、未知の星のガイドブック形式になっていて、垂涎ものです。 昔つき合っていた人にあげてしまい、最近、ほぼ30年ぶりに中古本を入手しました。 100冊と言いながら、著者の他の作品や関連本も一緒に紹介したため、実際は、133冊になりました。 今回、新たに追加した本を読んだり、Audibleで過去に読んだ本を聴き直したり、読書会に向けて100冊の本との関わりを振り返る作業は、とても楽しく充実した時間でした。
田村史生さんのプロフィール パナソニック株式会社にて、30年以上、本社部門や海外3ヶ国を含む複数の事業部門で、幅広く人事業務を経験。2023年12月「多様なスキルと経験を駆使し、一人ひとりに寄り添い、励まし、つながり合う場の提供を通して、個人・企業・地域社会を応援すること」を目的に、合同会社Osekayersを設立。生涯学習開発財団認定マスターコーチ(2018年)、国家資格キャリアコンサルタント(2021年)、日本占い師協会手相鑑定士(2021年)。俳人(古志同人)。